黄氏建盞二代目伝承者の黄文勇氏は父黄美金氏の仕事を受け継ぎ、彼の作品の金油滴建盞も大阪市立東洋陶磁美術館に所蔵されております。ほかに、福建省博物館、英国国立ヴィクトリア&アルバート美術館、中国茶葉博物館に所蔵されております。
黄文勇氏はこの度、手掛けて七彩曜変建盞の輝きをよみがえらせます。
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ウーロン茶
福建省産のウーロン茶をお付けして、極上の一杯を皆さまにお楽しみいただきたいと思います。
「耀変建盞」と「ウーロン茶」。その比類のない最高の組み合わせをぜひご堪能ください。
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お酒
ぐい吞みとしてお使いいただけます。透き通るお酒を通して宇宙を眺めてみてください。
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コーヒー
ブラックコーヒーを注いで、少しずつ味わってみるのも乙なものです。残りが少なくなるにつれて星雲が立ち現れてきます。
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事を謀るは人に在あり、事を成すは天に在り。ーーまさに曜変建盞を指しています。
建盞の焼成は泥練り、成形、削り、素焼き、施釉、キルン、焼成、出窯など一連を手順が必要です。焼成された建盞は曜変建盞というわけではございません。
そもそも、「曜変」という言葉自体が、「窯変」という窯の中での変化により予期しない色へと変化する様を表す通り、偶然の産物でできたものです。
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曜変に成し遂げるために必要なのは、天の時、地の利(土選び/粘土づくり)、人の和(釉薬の配合)です。それでも最終に曜変となれるのは万に一つしかありません。
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土選び
原料は鉄の含有量に富む黄土とカオリン(高陵土)を使用しています。成功率を上げるために、粘土を練り、成形など一連の工程は途切れずに完成しなければなりません。
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削り
形成後に約一週間から二週間陰干しで自然乾燥が必要です。乾燥した陶胎が少し硬くなってからへらで杯を削り、大きさ、形、薄さを整えます。この工程は高い技術が必要となります。
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施釉
粘土の吸水性を利用して、足底以外の部分を釉薬をかけます。施釉にも厳しい基準があります。釉薬を厚すぎず、薄すぎないよう、各部位の施釉時間は10以内に抑え、釉薬の量にも多すぎても少なすぎてもいけません。
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本焼き
素杯を窯で本焼きします。その鉄元素の性質から建盞を焼成するには1300℃もの温度が必要となります。炎によって鉄イオンが酸化し、結晶となることで宇宙を思わせる美しい斑紋が形成されます。
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この世に同じ模様の葉っぱがないように、同じ斑文を持つ建盞も二つと存在しません。建盞の焼成に「入窯に一色で、出窯に万彩がある」という言葉があります。一つ一つがユニークであること、それが建盞のもう一つの魅力です。
この小さな茶碗はお茶を注ぐだけではなく、お茶から千年の文化に至るすべてがその小さな宇宙の中に凝縮されています。歴史の重みを感じる風情も建盞の大きな魅力のひとつと言えるでしょう。
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束口盞
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高足盞は宋代でも希に見る形状で、文字通り足が高い建盞を指しています。シルエットはシンプルな美を強調します。さらに、飲みやすくするために碗口は少し外向きに焼成されます。
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宋代の一つの遊戯として茶比べが行われ、「闘茶」「闘試」「茗戦」などと呼ばれました。この闘茶でもっとも貴重とされた茶碗が建盞です。
宋徽宗も建盞の美しさに心を奪われ、それを王室専用の茶碗にし、書に著しています。かの有名な詩人蘇軾蘇東坡も「忽惊午盏兔毫斑,打作春瓮鹅儿酒」という詩を残しています。

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古く利休の時代から伝えられる「茶の道具の心得」では、「茶入」と並んで「天目茶碗」(建盞を頂点とする唐物茶碗)が最も大切な道具とされていました。
今日、世界中で現存する曜変天目(完形品)は、日本にある三碗のみ、京都・大徳寺龍光院、大阪・藤田美術館所蔵の各一碗、すべてが国宝に指定されています。
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耀変天目については『君台観左右帳記』にも「曜変天目 は、建盞のうちの最上のもので、世間にめったにない。地 がたいへん黒く、濃いのや淡い瑠璃色(るりいろ)の星形の斑点が一面にある。また、黄色や白色、あるいはきわめ て淡い瑠璃色などの色が種々まじっていて、錦のような釉 もある。これは万疋はする物である。」との記載を残しています。
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